日記
学年を越えての学習 その4
学校での説明を聞いたときに、完全に自分のものにできる瞬間というのは、私は素晴らしい瞬間と考えます。
自己肯定感を強め、自分に自信や達成感、誇りを与えてくれるからです。
そんな数学(算数)とはまた一味違うのが、語学学習(国語・英語)です。
公文式では常にあらゆる文章を読むことで、進めていく学習法です。
文章を読むことは、この世の中のあらゆることを知る基本となるものだと思っています。
駅の時刻表を見ることだって、お店のメニューを見ることだって、基本は読むことであり、内容を読み取ることです。
ですから、公文式の学習で高いレベルの教材を読みこなすことができるということは、
あらゆる教科(社会・理科・数学・音楽・家庭科等々)を理解できる力につながるということになります。
ここで本題の、プリントの内容を理解できているのかという点です。
子どもたちの経験値は、年齢、家族構成、環境等、さまざまな要因によって異なります。
同じ文章を読んだときに、すぐに思い当たることもあれば、さっぱり意味のわからないこともあるでしょう。
意味の分からなかったことでも、読み進むうちに、こんなことかなぁと思うことや、そういうこともあるんだと気づくかもしれません。
何かを読むということは、小説であれ、説明書であれ、知らないことを知ることではないでしょうか。
知らないことを知る醍醐味を、子どもたちには知ってもらいたいと思っています。
それこそが、語学学習から得ることのできる、考える力の源です。
あまりに難しすぎてチンプンカンプンということであれば、その子にとってのちょうどの学習からかなり遠のいてしまったのでしょう。
そんな時には、レベルの低い教材プリントを再度読み直す(学習する)ことをおすすめしています。
数年前はすごく難しいと思っていたプリントも、今読むと・・・
頭の中で文章を想像することができるぞ !!
となったら最高ですよね。
やっぱり、どんな難しい内容であっても自分のものにできる瞬間を感じることになるはずです。
行きつ戻りつ学習しながら、確実なレベルアップをはかっていきましょう。
学年を越えての学習 その3
一人ひとりの学習のようす、本人の希望、やる気によって、学習の進め方に違いはあります。
しかし、どの子にも学年を越えた学習ができるようにしていくことは、“考える力”をつけていくためにも意義あるものです。
というお話を前回までにさせていただきました。
では、お母さまの質問にあった『理解できているのか心配です』について考えてみます。
公文式の教材は、どの教科も一人で学習できるよう工夫されています。
驚くことに、各教科の研究チームが常に教材をより良いものにと、何回もの改訂を繰り返しているのです。
その工夫の一つが、スモールステップです。
ほんの少しづつ、きめ細かく進めていくというものです。
また、例題をよく見て、考えることで、問題の解き方が学べるようになっている点です。
子どもたちは見よう見まね、自分の考えで、プリントを進めています。
理解できているのでしょうか。
答えはあっているけど…
大人が思うような理解は、できていないのかもしれません。
詳細な説明を聞いて、分かったような気になったけど、問題を解こうと思うとよく分からない、できない。
ということが、よくあると思います。
公文式は問題を解くことから始めます。
問題に果敢に挑戦していくのが、公文式なのかなとも感じます。
学校の授業で、子どもたちはすでに学習したことのある問題を見ます。
先生がいろいろな説明をしてくれます。
その時に初めて『そいうことだったのかぁ』と腑に落ちることもあると思います。
見よう見まねだったものが、完全形となって自分のものになる瞬間だと、私は思っています。
今までの説明は、どちらかというと数学(算数)について当てはまるかもしれません。
では、国語や英語はどうでしょう。
続きは次回に
学年を越えての学習 その2
前回に続き
“考える力”と一言で言っても、簡単に誰でも出来ることではありません。
やはり、小さい頃から考える癖をつけて初めて、
『小学生なのに、よく一人で考えて問題を解けるよね。』
『中学生になって一人で考えて学習できるから、手がかからないわ。』
というふうになるのだと思います。
誰かに教わるということに慣れてしまうと…
必ずと言っていいほど、『わかりませ〜ん』を連発することになります。
確かに分からないことを教わる、ヒントをもらうといったことも必要です。
でも一度さらっと問題を見たり読んだりしただけで、分からないではなく、今まで学習してきたことを思い出しながら、もしかしたらこうかなぁ、あぁかなぁ。それとも…と考えることが大切です。
もし、正解だった時に、
『すごいね!あってるよ』
『初めての問題を一人で考えられるなんて、たいしたものだ!』
『こんなに難しいのにどうやって解いたの?』
というように、周囲の大人が認め、逆に教えてもらうくらいの気持ちで接することで、子どもたちは自信をつけ、自分で考えることを楽しむようになるはずです。
子どもが難し過ぎると感じているのに、学年をどんどん越えて学習する必要はありません。
その子がちょっとだけ難しいかなと思う程度、チャレンジしたいと思う程度の学年を越えての学習は、必要不可欠です。
当然、まだまだ自分の学年までの復習が必要な場合だってあります。
子ども一人ひとりに合わせて、その時々に必要な学習をすることが、より大きく伸ばすことにつながります。
もし、具体的に聞きたいことなどありましたら、遠慮なくメール、電話等でお問い合わせくださいね
次回は続けて、“理解できているか心配です”について考えていきましょう!
問題が難しくなり、理解できているか心配(アンケートより)
『学習が進み、問題が難しくなってきています。
内容が理解できないまま、先に進んでしまうのではと心配になります。』
今後気になることとして、ご記入いただきました。
まったく同じ質問ではないにせよ、学年を越えての学習が高くなるほど、心配される質問はよく伺います。
『子どもは先に進みたがるが、高教材を学習する意味はあるのでしょうか』
『プリントを解くのに時間がかかり、学習が嫌になってしまうのでは…』
まず、学年を越えて学習できるお子さまはどんな感じかというと
1. 家庭学習がしっかりできる環境にある
2. お子さま自身の能力が高い
3. お子さま自身にやる気がある
この3つのレベルが高いほど、学年の越え具合(2年先、5年先を学習中など)も比例して高いのを感じます。
特に3番の、お子さま自身にやる気があるかどうかが一番重要な気がします。
ここで、学年を越えることが必要かどうかを考えてみましょう。
私はいつも皆さんにお話するように
“ 子どもたちどの子にも、昔からよく言う、読み・書き・そろばん(=計算)の基本的な力を身につけ、社会人になっても困らない学習能力を駆使して、生活できる人になってほしいと思っています。”
そのためには、子ども自身に能力が備わっているにもかかわらず、学校の学習についていけないようでは困ります。
基本的なことは、幼児さん小学生のうちに、反復練習を繰り返すことで必ず身につきます。
悲しいことに当然、能力差はあります。
1、2回見ただけで、できるようになる子もいれば、5回学習しても大変な子だっています。
それでも、中学生、高校生になった時のことを考えれば、今のうちに身につけさせる努力を、周囲の大人がさせなければいけないと思っています。
ですから、学年の内容を学習するのは当たり前のことなのです。
では、能力の高い子どもだったら…
私は学年にこだわらず、先に進むことが大事だと考えます。
教科書にも載っていない、学校でもまだ習っていない、見たことのないことを考えてみることこそが、考える力の原点なのだと思っています。
今まさに、考える力の必要性が問われていますよね。
この続きは次回に
アンケートありがとうございました!
年末にお渡ししましたアンケートを、たくさんの方が提出してくださいました。
お忙しい中ありがとうございます。
子どもたちはとても前向きで、2022年の目標もしっかり書いてくれています。
九九の筆算を完ぺきにしたい
中学2年生の学習内容までいきたい
ミスをせず一発で100点にしたい
E教材に進む
よそ見をしないで問題に取り組む
もっとスラスラと計算ができるようになりたい
分数を学習したい
運動会で1位を取る
社会のテストで90点以上をめざす
15km/hで走りたい
一人ひとり目標もさまざまです。
みんなが2022年も意欲的に頑張りたいという思いが、すっごく嬉しいですね!
保護者の方からも、お子さまの今後の成長を願う希望や、改善してほしいこと、質問など多数寄せられています。
アンケートを参考に、より良い指導を心がけていきたいと思います。
また、実際に書かれていない方でも、多くの人が気にしているだろうなぁと思う質問には、この場で答えていきたいと思っております。
気になること等ありましたら、遠慮なくメール等でご相談くださいね。